もみじろぐ

とある男の、心のほんの一部

就活ってなんだ。俺が求められてることってなんだ。

先日、とあるベンチャー企業インターンの面接を受けてきた。

Wantedlyというサービスを経由して申し込んだ。

www.wantedly.com


なぜだかあまりにも危機感がなさすぎて、そんな自分に危機感を感じつつ、時間ギリギリに向かった。

手応えは、良かったのか悪かったのか分からない。ただあまりにも呆気なく、あれよあれよという間に過ぎてしまった。

ただのその分からない状態に、ものすごく不安を覚えた。そして準備不足を痛感した。

初めて、明確に就活の危機感を感じた。そして真面目に、考えた。

就活ってなんだ。俺が求められてることってなんだ。

自信の持てない僕に就活は恐ろしすぎた

そもそも就活というものが抵抗だった。

ゴールもスタートラインもぼんやりとしたレースが、いつの間にか合図もなしに始まっている感覚。周りに走る人が現れてきて、ようやくレースが始まっていることに気付く感覚。

大学受験の時もそうだった。
今まで決められたことをやる力しか求めて来なかった癖に、突然無責任になって何もない空間に放り出される。

「自分の好きな様にやればいい」
どこまでやればいい?どこまで好きにできる?そもそも好きってだけで食べていけるのか?


何もない原っぱに放り出されて、「さぁ君に何ができる」って大人達に聞かれに回らないといけない。

「何もない?じゃあ君は使い物にならないね」
そう言われる恐怖があった。使い物にならないの烙印を押される恐怖があった。


エリートの親父を持った俺は、人一倍「失望される」ことに恐怖があった。

いつからか自分は落ちこぼれだと気付いた。いつからか俺は親には到底及ばない人間だと悟った。いつからか親の期待外れの出来損ないになってしまった。

自分は常に無価値で無力で、頭の良い大人の前では一捻りなのを体感していた。どんなに努力しても、どんなに知恵を絞っても、そんなのは本当に頭の良い人からは羽虫の足掻きも同然だ。そう直感が知っていた。

実際、俺には何もなく、堕落していた。小中高は、なんとなく日々を生き抜くので精一杯。先の心配も備えもする余裕なんてない。いかにその1日を苦しまずに終えるかばかりだった。

子供の頃の夢も簡単に変わった。幼い頃の趣味も埃をかぶった。高校の時も将来の進路がブレブレで、受験に失敗した。浪人して、ようやくギリギリの活路を見出したはずだった。

自信なんてまるでない。誇れるものなんて何もない。
表面的にはなんとでも取り繕える。いくらだって誇張できる。けれど、実際、堂々と自慢できることなんて、あっただろうか。何かやり遂げた経験が、あっただろうか。

普通に就活したくなかった

矛盾するようだが、「自信がない」の裏返しとして俺には謎の傲慢があった。

心が壊れないようにするため、自分だけは常に自分を甘やかそうと無意識にプログラムしたのかもしれない。


「まぁ、とは言っても、なんとかなるよね」

そんな感じだった。

「自分は本気を出せば、意外とできる人間かもしれない」

そうも思っていた。根拠はない。ただ今までの人生でどれだけ深刻に苦しんだ問題も、過ぎてしまえばどうにかなっていた。強いて言うならそれが根拠。

しかし、かと言って何もしないで就活を迎えるにはあまりにも不安が大きかった。


就活の足音は早くから聞こえていた。

大学2年の後半、精神と体調の安定しない僕は取るべき単位の大半を落とした。ほとんど成績ではなく度を過ぎた欠席数によるものだった。
大学教員でもある父は、この事態を重く見て、「就職だけは失敗してくれるな」と圧力をかけてきた。
自身の身近な学生と重ねたのだろう。
厳しくも発破力のある言葉に、焦りを覚えた。良くも悪くも、父の言葉にはいつも影響を受けてしまう。

そこで俺は、好きなことを勉強することにした
それが昨今アピール中の、ホームページ。それを構成するプログラミング(マークアップ)*1言語、HTML,CSS,Javascriptらの勉強だ。

勉強をしていれば「何もしていない」不安から逃れることができた。身近にがっつり勉強している人がいないのも大きかった。それで一人で天狗になれた。

そしてある程度、ホームページとして形を成せるレベルまでスキルを鍛え上げた。


そこで気付いた。
これで就活から逃れられる。

手っ取り早く技術があることが証明できれば、それは絶対採用されるに決まっている。なんせ戦力になる。下働きでもなんでも、確実に役に立つ。これからの時代Webの仕事なんて腐るほどある。需要があるなら、まず働き口に困らない。

そんな安直な発想だった。

そして同時に、一般的な就活が急に馬鹿に見えてきた。

自己PR?自己分析?そんなの何の証明になるのやら。バイトがどうだとかサークルがどうだとか、そんなありきたりな話を聞く採用担当者は楽しいのか?それで一体何の役に立つっていうんだ。テンプレート通りに作った紹介文に何の価値がある?学生の能力なんてたかが知れているじゃないか。スーツ、礼儀?そんなの最低限、マイナスじゃないことを証明するだけで、それ自体がプラスに結びつくわけじゃないだろ?
そんなことより自分の技術で作った作品があれば、その方がよほど有用性の証明になるじゃないか。見るからに「使える」じゃないか。


一般的な就活情報は遮断した。本気で必要ないと思った。
正直見下していた。



そう、これが先日まで考えていた技術でねじ伏せる、パワープレイ就活。

技術を磨き、理想を掲げ、それをアピールし、結果Wantedlyでいくつか気になっていた企業から声をかけてはもらえた。


しかし実際に面接を体験してみて、その技術一辺倒のスタイルは揺らぎを見せる。


企業の視点になって、就活を考えてみる

要するに準備不足であった。大失敗があったわけではなく、小さなミスが何個かあったような感覚だ。

まず、とてつもなく傲慢な姿勢であったのを反省した。

どうやら僕は傲慢で自尊心が高すぎるタイプらしい。一般的なノウハウに、大きな流れに従うのにどうしても抵抗があった。機械的に「みんなこれをやればいい!」みたいな一般解があるのが気に食わなかった。

自分なら技術でねじ伏せられると思っていた。


この国の就活は、就活生の視点で見ると、どうにも個を矯正されているようで気に食わない。


しかしだからといって、子供じみた意地で培われたノウハウを切り捨てるのは間違っていた。
だから気に食わないものは視点を変えることにした。自分から「どうすべきか」をまっすぐ矢印を伸ばすのでなく、企業側から需要の矢印を逆算してみた。


企業側から見て、就活というのはどのように映るのだろうか。

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まず、企業が学生に求めること、から出発してみよう。

Twitterでいただいた意見で、もっとも琴線に触れたフレーズ。

「一緒に働きたいかどうか」

言われてみれば当たり前。でもなんだか斬新な感覚がした。思い返せば僕は「自分がどのように役立てるか」ばかりに注視してしまっていた。自らの歯車を何か大きな装置に無理矢理はめ込もうとしていた。自分出発の視点でしか見えていなかった。

じゃあ一緒に働きたい人ってどんな人?

  • 常識がある
  • やる気(積極性)がある
  • チャレンジ精神
  • 協調性がある(チーム力
  • 論理的思考力
  • 問題解決力
  • コミュニケーション力


ざっとググって出てきた就活サイト等から抜粋。よく一般的に言われるやーつ。

当然技術の有無とかではない。
要するに求められてるのって、人柄とか人物像とかだったり。

相談した彼女曰く、「技術は最悪誰でも身につけられる、でも人間性は違う」
確かに、おっしゃる通りで。

ぐうの音パンチ!
こうかはばつぐんだ!!

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ポケモンバトルを極めよう!|『ポケットモンスター サン・ムーン』公式サイト
より


今までの僕の感覚としては、どれも「そんなんあって当たり前やろアホがー」みたいな感覚だった。

でも待って、少し冷静に考えて。
自分にそれがある保証がどこにもない!!
うげぇ!!!

だから皆バイトとかのエピソードを持ち出して来るのね…
意味なく無いわ…ちゃんと証明になってるわ…役に立ってるわ…


論理的思考力とか問題解決力とかは、さすがに面接だけじゃ量れない気もするけど…
そこはグルディスとか、ESの内容とか、そこら辺で見ていくのかも。

ただ人柄を見るってことであれば、それは確かに面と向かって話せばだいたいわかるかも。自分が人を評価する場面を想定すれば、思い当たる。

姿勢や身なりとか外見的要素も、確かにそれが100%決めてにはならないけど、重要なのは間違いない。ちゃんとしてる人は良い印象で覚えるし、悪い人は悪い印象で覚える。


企業は俺たちの人間性を見てる。そのためのエントリーシートであり、諸々の試験であり、面接なんだ。

そうか、自分が採用側の気持ちになれば良かったんだ。


俺の就活

まぁ「一般的な就活も大事でした、ぴえー」というのも前置きで。

ぶっちゃけ人には人の乳酸菌。俺には俺の就活がある。他の人は知らん。

俺は「より大手に、より安定性のあるところに」なんてまるで考えていない。流れの早い業界特有かも知れないけど、大手が自分にとって良いなんて限らない。てかむしろベンチャーで小規模でバリバリ前線で鍛えられる方が好み!

就活は優劣じゃなくてマッチング

Twitter上でいろんな意見を貰ったけど、「パワープレイも間違ってない」というのは共通した意見だった。

実際、作品を押すことで声をかけてもらえたわけだし、業界的にも「ポートフォリオ(実績)を持ってこい」感は他より圧倒的にある。

方針としてはこのまま作品をアピールしつつ、人柄の部分もアピールを強化していけば完璧だと思う。


今回の反省としては、全体的な甘えと面接対策のNASA


以下実際に聞かれたこと。

  • 書類に書いてあることめっちゃ聞かれる。

普通はたぶんES。今回はWANTEDLYのプロフィールの情報だった。

  • 予定について

今後の連絡について聞かれた。スケジュール管理まるでできてなかった、恥。

  • 大学で勉強していることについて

苦し紛れにしか答えられなかった。やっぱ気になるんですね企業様。



とりあえず、次回までにきちんと対策しておきましょう、はい。

そんでまた何かミスったら…そんとき考えよう。今は今頭にあることしかできぬ。


来週に面接2件...がんばりゅう...


ご意見、ご叱咤、就活エピソードなどありましたら、じゃんじゃんお願いします。

みんなでこの青二才世間知らずもみじをボロカスにしてくれ_(:3」∠)_

*1:厳密には違うよ