もみじろぐ

とある男の、心のほんの一部

僕と同じメンヘラは「君の膵臓をたべたい」の住野よる先生がオススメ

いちおー読書感想文。

でも結構ライトな感じで書く予定。
ほら、小説だから、ネタバレにしたら台無しだし。



本日紹介するのはこの2作品。

君の膵臓をたべたい

君の膵臓をたべたい


また、同じ夢を見ていた

また、同じ夢を見ていた



どちらも住野よる先生による著作。本屋のランキング入りして話題になっているので、本屋で見つけるのはきっと容易でしょう。

とにかくタイトルに全てが篭った、心が潤う名作。

君の膵臓をたべたい

まだどちらも読んだことのない人は、「君の膵臓をたべたい」から読んで欲しいかな。

やっぱりタイトルのインパクト大事。タイトルを理解した時に猛烈に泣ける

俺がこの本を知ったのはネットの知り合いに「主人公がお前に似てる」って紹介されて。なんか読んだ後は納得できるような悔しいような複雑な気持ちだったけど。


タイトルから想像したのは当然グロテスクなイメージだったけど、本を手にとって表紙の桜を見て「それはない」と確信する。

そして導入から一気に物語に引き込まれて、勢いに呑まれて、心がジンジンして、目が潤う。

読み終えた後に思ったのは、「思い切り恋愛してぇ」だった。

つまりそんな感じのお話。

ネタバレはできないけど、ヒントとして、「四月は君の嘘」に結構似ている。俺的にはこの本の方が余韻が多くて好み。

momijitan.hatenablog.com

また、同じ夢を見ていた

前作を読んだ後だと随分違う印象を受けると思う。

主人公は小学生のちょっとオツムが賢すぎる女の子。その子が周囲とぶつかり、大人とぶつかり、不思議な友達と出会って成長していく物語。

賢いのだけれど小学生ならではの純粋で素直な主人公の視点で物語が進んでいく様は、微笑ましくもあり切なくもあり。


序盤の雰囲気は少し「西の魔女が死んだ」を彷彿とさせる

西の魔女が死んだ (新潮文庫)

西の魔女が死んだ (新潮文庫)



前作のようにタイトルを全力で回収していく感じではなく、今作には「幸せとは何か」というテーマの存在があって一見それを紐解いていく物語に見える。

まぁある意味そうなのだけれど、でも結果的には前作と同じような「心温まる恋愛」に収束していく感じがある。

違うところは少しの「ありえない」現象が起きていること。ただそのことが理解できてしまうと一気に展開が読めてしまうのが玉にキズかな…

泣ける話ではないのだけれど、嬉し泣きする直前の心が溶けるような、そんな感覚にふわっと包まれる作品。


まとめ

住野よる先生ってたぶん凄い若い方だと思うのだけれど、凄い素敵な言葉を持っている人なんだなって感心する。

二作とも主人公の視点で物語が進んでいくのだけれど、凄く本人になりきっているというか、心情を表現する言葉選びが絶妙で、スッと感情移入ができる

とにかく読んで欲しい、感動して欲しい。

二作とも素晴らしいけど、どちらかと言えば推しは前者。


ただ思うのは、主人公の感情に乗り切れないとイマイチ感動できない作品になってしまうのだろうなと。

そういう意味での、「僕と同じメンヘラ」ね。
俺と似たようなタイプの感性を持つ人にはおそらく猛烈に感動できる作品として刺さると思う。

(メンヘラ向きの作品とかdisりたかったわけじゃないから!!!!)

逆に俺と真反対の感性の人にはあんまりオススメしない。たぶんつまなんない、というか読んでられないだろうから。


「ホッとしたい」「泣きたい」「心を潤したい」みたいな人にオススメする住野よる作品。

心が乾いた夜のお供に是非。